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それは、ある晴れた朝の出来事だった。
「お兄様ったら、最近メイファに全然構ってくださらない。
メイファがもう少し美しく成長したら……ナイスバディになれたら、
お兄様は振り向いて下さるのかな……?」
そんな悩める少女の元に突然現れた、謎の女性二人。
「「 ほーッほっほっほっほっほっほっほっほ!!」」
「!? だ、誰っ!?」
「そこの悩めるお嬢ちゃーん♪」
「ナイスバディになりたくなァい?」
「あ、あなたたちは……??」
突然の甘い誘いに、困惑する少女。
一方。
「最近とにかく平和すぎるのよ。一言で言ってしまえば、『ヒマ』なの!」
「オレも退屈すぎて暴動起こしそー。」
「不謹慎だな。まともに王の子としてのつとめも果たしていないと言うのに。」
「そうよ。平和な事が、一番大切なことだと思うわ。」
「そんなコト言われてもさぁー、ヒマなモノは仕方無いだろぉ?」
「あーあ、何か面白い事件でも起こらないかしら。胸のすくような冒険活劇とかっ。」
「冒険活劇……美しい響き……。」
「お茶が美味しいですねぇ〜。」
暇を持て余す主人公達。
そして。
「リスティアローゼ〜♪ いい子にしてたかい、お兄ちゃんですよー♪
お前はまさに、地上という名の不毛の荒野に咲いた一輪の花……。
ああ、リゼ、お兄ちゃんは、お兄ちゃんはッ!!」
天界の重要人物が、妹の写真に熱く語り掛けていたその時。
「全能神シルグリード様がイキナリやってきて、『事件だ』とか言わないかなー。」
「そんな無茶な……。」
「事件だ。」
「どわあああぁぁぁぁッ!?」
事件は、起こったのだった。
──竜に守護されし者たちが織り成す、痛快はちゃめちゃコメディ♪
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